無知が差別、偏見、いじめ、批判を生んでいる

ゴールドコーストの日常




オーストラリアに来てから1か月。



周りにいる人

練習環境

コーチ

住む場所

季節

交通ルール

文化

価値観

宗教



挙げればキリがないほど、自分を取り巻くものが変わった。


それが苦しかった時期もあったけど、大分慣れてきて、


私は本当に運が良かったと自分でも思った。




コロナウイルスの影響を見ていると

いま日本に居たら、私は一人でトレーニングして、公共施設を使っていたので、

おそらくトレーニングが困難になっていたし、精神的にもすり減っていたと思う。



ビザも下りなかったかもしれない。

そう思うと私は運がよかったなと思う。


先日、インド系ニュージーランド人でゴールドコーストに住むNatashaというトライアスリートの友人から
ベトナム系オーストラリア人でゴールドコーストに住み、サーファーズパラダイストライアスロンチームに所属するVannesaという25歳の女の子を紹介してもらった。





三人とも所属チームが違うし、国も宗教も違う。

唯一の共通点はトライアスロンをやっているということ。




でも、二人はとても優しくて私に英語やゴールドコーストの事、

トライアスロンのレースや各チームの様子まで

色んな話を私が分かるまでかみ砕いて話してくれた。



後日、Vannesaの家に招いてくれて、ブランチとケーキを一緒に作り、そこではまた更に深い話をしてくれた。



宗教のことや、自分の両親はベトナム戦争時代の難民であったこと、なぜトライアスロンを始めたのか?

など、日本に居たらあまり意識しない部分まで教えてくれた。



日本にいると宗教を意識して過ごすことは少ないけれど、

宗教を持っていない(仏教ではあるけれど、それを意識するのは葬儀の時くらい)なんて不思議。

何を普段は信じているの?

と聞かれた。





決まった時間

思いついたとき

困ったことがあったとき

バイブルを読む。


それが世界の常識で、宗教=一種の依存と言えばそうなのかもしれないけれど、

自分の近くで確かに感じるコントロールできないエネルギーのようなもの。

それを言葉にすると、信仰や運、神様というものになるのかもしれない。



祈りをささげることや断食、空間を清潔に保つ事なども神様という名を借りての

健康管理や心のコントロールになっていることを二人の話を聞いてより深く理解した。




日本にも宗教にも似たたくさん良い教えや考え方がある。




この日に思ったのは、

一期一会

同じ釜の飯を食う=家族のような親しい仲


これは本当にその通りだなと思った。



二人が所属しているチームの練習と同じ時間に同じ場所でトレーニングすることもある。

出会ってから二人は遠くから手を振ってくれたり、終わった後に話しかけてくれたりするようになった。



家族が離れていると寂しいのではと心配してくれているようで、

英語の勉強と称して会ってくれたり、電話やメッセージもよくくれる。



まるで実家の家族のようにしてくれる二人には心から感謝し、出会えてよかったな。

と同じ釜の飯を食う度にそう思う。



彼女たちは白人でないこと、キリスト教徒でないことから

これまでに差別を持たれているように感じることがあったと話していた。



こんなに優しくて人柄の良い二人の少し寂しそうな顔が上手く言葉に表せないけれど私も悲しかった。



差別や偏見もそうだし、全てのいじめや批判は無知から始まっているように思う。



私たちの中にある


正しさ

常識

こうあるべきという理想

規律

生活習慣



それらのフィルターに引っ掛かると



あの人はおかしい

間違っている

こうすればいいのに

非常識だ



となり、自分が正しいことを証明するために本人ではなく、

周りに共感を求めて、それに賛同する仲間が群れることでいじめになる。



私の中にも正しさがあってそれで人を自分勝手に裁き、正しさをぶつけてきてしまったことも何度もある。



でも、それは私が相手の価値観、育った環境、現在置かれている状況など全く無視した

自分の正しさを証明する為だけのものであったな…と今振り返ると自分を恥ずかしく思う。




今回の彼女たちの話やオーストラリアでの様々な文化価値観に触れていく中で、

私の常識や日本の規律などここでいくら並べても仕方なく、

お互いをリスペクトし合い、ストレスを感じないように自分の器を大きく広げて、受け入れ慣れていくしかない。



そう思った。



違う世界を知る。

相手を知る。



知った上でいじめに相当するならそうなのかもしれないけれど、

世の中に広がっている批判も差別も全て無知から来ているようにしか思えない。



改めて、相手を知り、向き合うこと。それをしないなら安易に批判しないこと。

そういう自分で居ようと思えた。

私を知ろうとしてくれて、自分たちのルーツを教えてくれる二人に出会えたこの縁を

これからも大切にしていきたい。

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